新・おんがくの時間

様々なジャンルの音楽にあーだこーだ言うブログ。

就活なんてクソくらえ!!お祈りメールが来た時に聴きたい曲

 

 

時は平成。この元号もあと少しで変わってしまう。

今日もこの国ではいろんなニュースが飛び交い、いろんな事件が起きている。やれ北朝鮮、やれバイアグラ100ml男、やれ藤井四段

 

 

そして季節は。皆さんもエアコンを稼働させ始めたんじゃないでしょうか。連日続く平均気温30度越えで、夏バテどころか熱中症患者の方まで。これからまだ暑くなる、なんて気が遠くなりそうですね。

 

そしてこの記事を書いている7月7日は七夕ですね。織姫と彦星が天の川で1年に1度だけ出逢えるなんともロマンティックな日。今日外出していたところ、某大学が浴衣で登校することを推奨していたようで、浴衣美人を多く見かけましたよ。いやはや、私にもそんな彼女が…なんて話はどうでもいいんです。

 

 

 

 

就活ッッ!!!!いい加減にしろッッ!!!

 

 

 

あれ?お前はいつまで就職活動してるんだ?

 

 

お恥ずかしい話、まだ私就職活動が終了しておりません。色々と早い段階から頑張ってはいたものの、報われないもんですねえ…最終面接とやらまでは何度か残ってるんですが…いやはや…

 

応援コメントください。泣いて喜びます。

 

 

というわけで絶賛終活就活中な私ですが、やっぱり外出時には必ず音楽を聴く癖がついているため、面接に向かうときも集中力を高めるために「これだ!」という音楽を聴いていました。それがコチラ。

 

 

サイレントマジョリティー/欅坂46

 

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あ、そうそう。このブログ書いてない時期に私欅坂熱が異様に高まりました。1番推してるのは志田愛佳さん。あと長濱ねるさんも。っていうか全員好きです。

 

 

この曲はホント冗談抜きで凄くテンション高まるんですよ。歌詞は「君は君らしく生きていく自由があるんだ」「大人たちに支配されるな」というように今の日本の現状、それこそ新卒採用の世界への反抗のようなものなんですが、私としては力強い意志を持って、いつも通りの自分で頑張るスイッチを入れてくれる一曲と捉えています。いやあ~、カッコいい。

 

 

ということで…

 

とまあ、こんな感じで「就活中に奮い立たせてくれるような…!」曲を紹介するのもいいんですが、今日の趣旨は違います。タイトルご覧ください。「お祈りメール」が来た時用の曲を紹介しようって言ってるんです。

 

 

 

 

就活を控える方々へ、簡単に「お祈りメール」とは何たるかを説明しましょう。

 

死亡通知書です。

 

 

 

企業が私に「コイツいらねえな、使えなさそうだし(誠に残念ながら貴方の期待には沿えませんでした…ごめんなさい!!)」とメールしてくるわけです。私はそれを何十通と頂きました。全部覚えてるぞ…

 

 

やっぱですね、そんなメールくるとメンタルがズタボロになります。1通ならまだしも、何通も送られてくると流石にね。でも、また明日も面接だ…となるとどうにか気持ちをリセットしなきゃなりません。

 

 

そんなあなた(同志)に!!

 

私と同じ立場にいる方、またはなんか気持ちが晴れずもやっとしてる方でも構いません(就活終わって飲み屋でウェイor友達と旅行に行ってる奴のみ除く)。いくつかの観点から、そんなモヤモヤした気持ちをすっきりリセットできるような曲を紹介しに参りましたよ!もう一回言うけど就活終わった奴はバイトしてなさい!!!

 

 

 

 

其の一…しょうがないしょうがない!次があるぜ!

 

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こちらは1999年結成のアカペラグループRAG FAIR」の1曲”Good Good Day!"です。ちゃんとバンドサウンドもあって、そこにプラスでボイスパーカッションやアカペラ特有の気持ちよすぎるコーラスが入っております。

 

聴き初めからウキウキしちゃうでしょ?ちょっと良いことがあった時に、少し早歩きになった時くらいのテンポ。しかも洋楽っぽい遊び心も入ってたり、MVを見ればさらにハッピーになること間違いなし!だし、何だか聴いてたら「お祈りメールなんて削除削除!また明日に向けてがんばろっと!」てな感じで前向きになれる気がするんですよね~(体験談)。「晴れてても、雨が降っても、あなたがいるならGood Good Day!」てな感じで、仲間と一緒に就活乗り切りましょう~!ってことで。

 

 

 

 

 

 

其の二…あームシャクシャする!!ムカツクぜあの企業!!!あの人事マジ…

 

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決してどの武器も面接会場や企業に持っていかないでください(警告)。

 

やっぱりムカツク時には激しい音楽を聴くのが一番!と考えた私は、いろんなデスコアの洋楽や、新進気鋭の国内の若手ハードコアバンド、メタルバンドを聴きましたが…原点回帰しました。やっぱりホルモンがNo.1です。

 

最近ライブ活動も復活した彼らです。亮君の痩せ具合がどうも気になりますが…健康体になったと捉えればいいでしょう笑。ホルモンはライブも一つの醍醐味ですから、ストレス発散にライブハウスに足を運ぶのも勿論アリ。

 

キャッチ―過ぎるメロディに、意味不明に見えてたまに意味深なリリックがやっぱり気持ち良い。何というか、初期衝動というか、俺の世代のロックの初期衝動ってやっぱホルモンの人多いんじゃないかな…だからこそ今聴いてほしいんです。顔はにやけてても面接官に心の中で中指立ててやりましょうよ、このロッキ〇ポ野郎!!!と。

 

 

 

 

 

 

其の三…とにかくもう、誰でもいいから私を癒して…

 

 

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日本が誇る歌姫でありながら、知名度はさほど高くないのがどうも納得できない。ずーっと前から私はこのKOKIAさんの歌を推しています。特に、この「ありがとう」という曲です。

 

 

 

 

それには理由があります。私が小学6年生の時、友人でパソコンを持ってる奴がいまして。そのパソコンで見つけて動画に『「ありがとう」って言いそびれたヤツいる?』ってやつがあったんですね。

私、その動画見て声出してオイオイ泣いちまったんですよ。人の家でですよ。アホらしい話ですよね。だってその前の日、ばあちゃんの命日で墓参りに行った時、母さんが泣いてるの見ちまったんですもん。あんなに強くて泣かねえ母さんが。「会いたいよ」って、墓に向かって泣いてるんですもんね。その翌日にそんな動画見ちまったもんですから、もしも自分の親が死んだらって想像して…まあ、でもそれが悪い経験だとは思ってないです。あの時一緒に泣いてくれた友人は今でも元気だろうか。

 

 

 

 

 

そんな昔話はさておき、この方の歌は私が小学6年生の時からずっと好きなんです。辛いことがあったり、哀しいことがあると絶対聴きます。だから、就活中もたまに聴きます。それこそ、お祈りメールが来たときとかね。結局こんな悪態ついてるけど、心の中ではビビりなんです。皆そうだと思います。内定をもらえた企業にも、そうでない企業にも、話聞いてくれてありがとうございました、って気持ちは持ってるはずなんです。そういうベクトルに気持ちを持ってく日もあってもいいんじゃないでしょうか。いい気分転換にもなるはずです。そのきっかけになれる曲、歌声だと思います(ちょっと歌詞的には就活とかと全く関係ないんであれなんですけど)。

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

こんな湿っぽく終わるつもりなかったんですよ!でも、最後にこの曲を入れようと思ったら、いろいろと思い出しちゃって。

 

やっぱ就活ともなると、成人してるわけですし自分自身のことなんですけど、働いて金稼いでってことは将来的に親孝行になるわけじゃないですか。だから、就活のこと書いてたら親のことが頭に浮かんできちゃいまして、話が逸れてしまいました。

 

 

 

えー、この時期まで就活してる皆さん、ご苦労様です。まだまだ暑いですけど、お互い頑張りましょうね。上に挙げた三曲は参考程度に笑。でも、音楽でリフレッシュするのは良いことだと思うので、存分に活用してみてはいかがでしょうか!そんじゃまた、いつか!

 

 

 

 

 

追記:其の三で挙げていた動画、これです。ちなみにさっき見返したんですけど、見返したのが間違いでした…笑

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お久しぶりです。

 

お前なんて忘れたわボケ!!!!!!

 

 

 

という方々へ、本当すみません。3か月ほど全く記事を書いておりません。

 

私がなぜ記事を書いていないのか、理由は簡単です。俗にいう就活というやつに苦しめられています。お祈りメールはもういらねえ。

 

 

 

実際このブログ自体開いていなくて、今日久方ぶりにアクセス数を見てみたんです。そしたら。。。

 

 

 

え?毎日100アクセス以上きてる!?

 

 

 

 

なんか、全く誰も見てないと思ってましたこんなブログ、ほんとすいません笑。私の予想に反して一定数の方が目を通してくださっていることに感謝感激でございます。

 

正直誰も見てないならこのままフェードアウトした方がええのかな…とも思ったりしてたんですが、就活が落ち着いたらぼちぼち書いていこうかなと思っています。

 

ただ、まだまだ就活に苦しめられているので再開は少し後になりそうです。皆さんの記憶の片隅に残っていれば…ぜひまた更新した時には見てやってください。

 

 

それでは、また。

何故清水富美加はベッキーに、KANA-BOONめしだはゲス川谷にならなかったのか

 

 

ロックンロールにはセックスとドラッグがつきものだ、という固定概念がなんとなく私の中にはある。それこそ私が高校時代に良く聴いたセックス・ピストルズのシドであったり、ロックスターは往々にしてそういったアブナイ魅力を持っているものだ。

 

ただ、それは今から40年前の海外の話だ。2017年の日本ではロックスターにそんなコンテンツは求められていない。メンバーとディズニーやユニバにて興じている姿をインスタにアップするのをファンは求めているのだ。そう、いわばロックスターはジャニーズやAKBと同じくアイドル化している。かの伝説的ロックバンド、ビートルズも大人気アイドルのような扱いを受け始めて、それを嫌がりライブ活動も控え、アイドルとは思えない風貌や素行を繰り返し、アイドルとしてのビートルズから逃避を図ろうとした。

 

それに比べて、日本のロックバンドは、どう見てもアイドル化することを否定していない。むしろ肯定しているのではないか。となると、このロックバンドのアイドル化が進んでいる時代では、セックスもドラッグも断じて許されない。これじゃあ文春もすっぱ抜く甲斐があるってもんだわ。火のないところに煙が立つ。今回は火があるところだけど…まあ、大火事です。

 

 

 

清水富美加というモンスターの出現

 

 

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さてさて、業界のお騒がせ娘である清水富美加は、なんと音楽業界にまで影響を与えてしまった。清水の自伝本である『全部、言っちゃうね。本名・清水富美加、今日、出家しまする。』において、名は伏せられていたものの人気ロックバンドとの交際、そしてそれが不倫関係だったことまで赤裸々に告白したわけである。メディアはこれに黙っておらず、すぐにその相手をKANA-BOONのベーシストめしだ飯田祐馬)だと特定。すぐにめしだ本人は謝罪文を発表した。

 

一連の報道にあった通り、私、KANA-BOONベース担当 飯田祐馬は、
既婚の身であることを隠し、清水富美加さんと交際をしておりました。

私は2014年4月に一般人女性と入籍致しました。しかし、私は、既婚の身でありながら、そのことを隠し、2015年6月から、清水さんと交際を始めました。
2015年9月に清水さんに既婚の事実を打ち明け、謝罪しましたが、清水さんに対する自分の気持ちを断ち切ることができず、妻との離婚をほのめかしつつ、2016年1月まで交際関係を続けてしまいました。
このことで、清水さんや妻を傷付けてしまったのは事実であり、その事実に誠意を持って向き合い、深く反省しております。
また、清水さんと交際していたことについて、妻と妻の両親に謝罪をし、夫婦間では解決しております。

私の軽率な行動で、清水さん、関係者のみなさまにご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ございません。
また、いつも応援してくださっているファンの皆様を悲しませてしまったことを心よりお詫び申し上げます。

2017年2月21日
KANA-BOON 飯田祐馬

 

 

若者に大人気のバンドのメンバーが起こした不祥事。そしてお相手は人気女性タレント。…あれ?デジャヴ?と思ったのは私だけだろうか。あのマッシュルームと”元気の押し売り”が頭の中にぼんやりと…名前を伏せる必要もないか笑。

 

 

思い出される、ゲス川谷問題

 

 

まだまだ記憶に新しいだろう、ゲスの極み乙女。のフロントマン川谷とタレントであるベッキーが起こした略奪愛騒動。これもまた、世間では燃えに燃えた話題である。その後も川谷は未成年飲酒を推奨したなどの問題を起こすなど話題は絶えず、一方ベッキーは着実に復帰の機会をうかがっている状況だ。とはいえ、この話題においては両者共にイメージダウンしてしまったというのが結果である。

 

先ほどもバンドマンのアイドル化なんて話をしたが、結局この川谷もそうだった。バンド自体の支持層が中高生の女子を軸としていたため、そんな火をつけたら爆発するような油の塊にマッチを放り込んでしまっては結末はご察しである。さらに、元気や清楚を売りにしていたベッキーも、今回の騒動で180度イメージが変わってしまった。まさに「両成敗」であろう。上手いこと言った。

 

 

同じように今回も「両成敗」…なのか?

 

それでは、今回の不倫騒動もこんな風に…とはならないようだ。少なくとも個人的には清水富美加の株はダダ下がりである。自分のやっていた仕事が辛かった、底から解放されたい、そのためにも今までされた仕打ちは全部言ってやる!というスタンスはまあわからなくはないけれど、自分の恋愛の話まで持ち込んでほしくはないものである。確かに不倫関係にはあり、それは良いことではないが100対0で責任がめしだにあったのかと言われると、それは甚だ疑問である。

 

清水富美加だって、もう大人だ。いくら私怨とはいえ、他人の家庭を壊しかねないような発言を平気で全国にばらまくというのは正気の沙汰とは思えない。現実としてどんな状況があったのかを鑑みるには情報が少ないし、当事者にしかわからないこともあるとは思うが、第三者視点から見ると、清水富美加のやっていることは滑稽で惨めだと思う。

 

 

では、めしだはどうだろう。不倫していたことはすでに奥さんには報告しており謝罪も済ませ、今はそのことに関して夫婦間で軋轢は無いと言い切っている。どんなにいい人だとしても、罪は罪である。ダメなことはやっちゃダメ。とはいえ、彼がどんな人物なのかをそんな知らないし、とりあえずツイッターでも見てみるか…ん?なんかリツイートが多いな。どれどれ…

 

 

 

 

か、可愛い…

 

 

なんか他のツイート見てても、悪い人には全く見えない。いや、確かにこれだけで決めつけるのはあまりにも早計ではあるが、どう考えても明らかにゲス川谷とは人格が違う。それこそ、川谷のツイートとか結構問題視されてたしね。

 

めしだも男だ。つい魔が差した…のかな。なんかどうもこの人は嫌いになれない。これはもう個人的な意見になっちゃうけど、がんばれ!めしだ!負けるな!

 

希望としては、KANA-BOONは潰れずにこのまま突っ走ってほしいですね。表面上の人間性というのも大事なものだということがよくわかる騒動でした。

 

というわけで、このブログはKANA-BOONめしださんを全力で応援します。以上。

青春をありがとう、B-DASH

 

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僕ら20代前半には少し馴染みが薄いかもしれないが、おそらく一世代上の男性なら大体知ってるこのバンド、B-DASH。1997年に結成され、メロコアブームをけん引した3人組が、20年間の活動に終止符を打った。

 

B-DASHより、皆様に大切なお知らせ~

いつも応援してくれているファンの皆様とこれまでB-DASHと関わって頂いた皆様にお知らせがあります。
B-DASHは解散します。
1997年に結成してから20年間、シングル8枚、アルバム13枚を発表し、様々なイベントやフェス等に出演させてもらいました。
ここまで活動できたのは、ライブやCD等を通じて応援してくれた一人一人の皆様、
そしてこれまでB-DASHと関わって頂いたすべての皆様のお蔭です。
言葉ではとても伝えきれませんが、心から感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました!!!!!

B-DASH GONGON / TANAMAN / ARASE

 

B-DASH公式サイトより)

 

 

 

B-DASHってどんなバンド?

 

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1990年代後半から2000年代にかけてのメロコアシーンにおいてひと際目立った存在感を放っていたのがB-DASH。この画像の中央に位置するマスコット「トニオくん」(個人的に「5億年ボタン」の漫画でこのキャラクターを見てから怖くて仕方ない)のアルバムジャケットをよく覚えている。

 

肝心の楽曲だが、非常にかっこいい。パンクまっしぐらな曲が多いのだが、いかんせんメロディが頭に入ってきやすく、一般ウケが良かったのも納得できる。ファーストアルバム「○(まる)」は、インディーズながらオリコン初登場4位を記録しており、お茶の間にまで浸透していたことがうかがえる。

 

曲によってはパンクというよりはヘヴィなハードロック調のものもあり、決して彼らの曲全てが単調にパンクばっかというわけではない。おそらく、そのころのライブハウスとかではずっとドカドカしてるだけのメロコアバンドなんて腐るほどいたんだろうから、それらとは一線を画していたのは当然だろう。

 

 

 

意味不明な歌詞が教えてくれること

 

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B-DASHの代表曲は英語で歌っているようで全く英語ではないし、ましてや日本語でもない。彼らは適当に言葉を勝手に作って歌っている。そんなんアリなのか…

 

歌詞が知りたくて歌詞カード見てみたら「なんじゃこりゃ!?」ってのがオチである。

 

おーううぇーん瞑あーらさっちゅ Way a そーれー峯圓冥
おーううぇーあーれそー円ちゅーあん Mo ーい
We spare shull feh a shuweh 医療隊マッカラ号
立派な拳法界 正方位

 

(ちょ/B-DASH

 

 

いや、こんなの分かるわけないっしょ。シンガロングが横行している現代じゃ考えられないことですよ。しかし、このバンドを聴いていた世代の知り合いが口をそろえて言うのは「歌詞なんて関係ない、楽しけりゃそれでいい」という言葉。メロコアなんて暴れてなんぼ、かっこよくて楽しけりゃ大正義なのだ。全てのバンドがそうとは限らないけれど、B-DASHは歌詞の意味の深さやメッセージ性は捨て、曲のカッコよさやライブの楽しさにステータス全振りしたバンドであるということを理解してもらいたい。

 

よく、俺も歌詞が良いっていうバンドを推すことがあるけれど、それとこれとは話が違う。だってもしバラード歌ってんのに歌詞が「立派な拳法界」だったら卵投げつけて帰りますよ。要するに、音楽のジャンルによって歌詞の在り方だって変わってくるってわけです。とはいえ、ハイスタの歌詞にはメッセージ性があるし、一概にはそんなこと言えないけどね。ただ、B-DASHが許される土壌があるのはメロコアやパンクだけでしょう。

 

 

とか言って、こんな風にでたらめな歌詞で歌ってるバンドは他のジャンルにもいました(マジかい…)。これなんかは、最初聴いてた時はマジで英語だと勘違いしてました。こちらもかっこいいのでぜひいつかブログで紹介したいですね。

 

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とにもかくにも、お疲れさまでした。

 

何にせよ、俺はB-DASHの世代ではなかったため、ライブを見たりする機会もなくそんなに大層なことは言えないのですが、20年間も同じバンドを続けているってとんでもなく凄いことだと思うんですよね。赤ん坊が社会人になるんですよ、20年間って。そう考えると、よっぽどじゃないと続けられないんだろうなと推測します。

 

俺がB-DASHや同じ世代で活躍していたスネイルランプなんかを知った時、なんというか「昔からこうやって脈々と受け継がれていって今があるんだな」とかいう古臭いジジイみたいなことを思った気がします。彼らがいなければフォーリミもワニマもいないんですよ、多分。偉大なメロコアの先輩に、お疲れ様でしたと皆さんで言いましょう。お疲れさまでした。

 

愛という憎悪…太宰治著「駈込み訴え」、読了して。

 

 

音楽、映画、お笑いに引き続き新たな分野の記事でございます。段々ネタが尽きてきたからって多方面に手を出してもいいことないぞ!なんて言わずに、良ければ聞いてやってください。まあ、「カルチャー」という都合のいい大きい受け皿があるもんですから、その皿の上に乗っている物は私のブログの守備範囲内ということにしておいてください。

 

さて、ということで初めての分野である「小説」についてのお話です。今回は「新・ぶんがくの時間」とでもいいましょうか。…なぜ突然音楽ではなく小説の話をしだしているのかについて、先に簡単に経緯をご説明します。これは単なる個人的なお話です。

 

 

 

青空文庫”をご存知だろうか

 

私は現在週5くらいでアルバイトをしている(そのせいで更新がままならないということにしておく)のですが、仕事上短期間でコロコロと場所を変えるために場所によっては通勤時間が結構長かったりするのです。電車やバスでの移動中、つい手持無沙汰になってしまう私はスマホのゲームやまとめサイトを見て暇をつぶしていました。

 

そんなある日、とあるサイトにて紹介されていた”青空文庫”というアプリに目が留まりました。なんでも、インターネット上にある「電子図書館」であるらしく、そこには著作権の切れた作品や、著者の許諾が下りている作品を無料で公開しているというのですから驚きでした。なぜ今までこんなサービスを知らなかったのかと猛省しました。

 

早速スマホでこの”青空文庫”を利用してみると、何とも使いやすいのです。ページをめくるのも簡単ですし、今何ページ目を読んでいるのかもすぐわかるあたりは普通の本を読んでいるのと変わらないし、ダウンロードさえすればいつでも読めるというのが電子版の大きな利点でしょう。

 

 

といった経緯で私は、移動時間に稀代の文豪たちが書いた小説たちを少しずつ読んでいくことを日課としました。案外これが捗るもので、短編なら1日で1つ読めてしまうあたり、読むのが止まらなくなってしまうのでちょっと困ってもいます(笑)。てなわけで、今回紹介したいのは私がこの”青空文庫”で最初に読んだ小説である太宰治著の「駈込み訴え」です。

 

 

 

太宰治とは

 

小説家としては相当に著名であると思われるので、知らない人はなかなかいないとは思いますが…簡単にだけ説明すると、戦前から戦後という激動の時代を生きた小説家であり、”無頼派”という既存の文学体制への批判的な姿勢を持ったグループのだいひょい的人物でもあります。主な作品としては走れメロス」「人間失格あたりは万人が知るところでしょうか。ちなみに彼は薬物に溺れたり自殺を図ったりなど、陰鬱な事象が事欠かない人物ではありますが、その文才に関しては他とは一線を画しており、その人物像から想像されるような退廃的な作品だけでなく、ユーモラスにあふれた作品も多く残しています。

 

今回紹介する作品もそうですが、太宰の短編作品は実に上手くまとめられていて、読みごたえも抜群にあるところが私が感心しきっているところです(まだ数作読んだだけですが)。文体も様々で、作品によって全く雰囲気が違うところが飽きない理由でもあるでしょう。

 

 

 

 

 

 

(ここから先はネタバレを含みます、ご注意を)

「駈込み訴え」

 

 

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さて、それでは本題へ。『中央公論』1940年2月号に掲載された短編小説「駈込み訴え」は太宰の口述を妻が書き写したものだと言われています。

 

あらすじとしては、あのイエス・キリストを裏切った13番目の男・イスカリオテユダの告白を疾走感あふれる独白的な文体で著した作品です。このユダはキリスト教における福音書においては完全なるヒール(悪役)として描かれている存在で、その最期も悲惨なものだったようですね。絵画「最後の晩餐」からこの男の存在を知った人も多いと思います。

 

 

私はこの小説の導入としてキリスト教関連の話であることすら何も知らずに読み進めていたので、”ヨハネ”だの”ペテロ”だのという単語が出てくるまでは、特別誰かをモチーフにしたわけではない一個人の話だと思っていました。ですが読み進めていくうちに徐々に感情移入ができ、とても読みやすかったですしリズムよく一気に読み切ることができました。

 

 

 

脆くて鋭い、人間の感情の不安定さ

 

ユダは、金目当てで祭司長たちにイエスの引き渡しを持ちかけ、銀貨三十枚を得る約束をします。その際に、彼からみたイエスという教祖ともいうべき存在の人間への感情を思いのままにぶちまけているのです(相手が祭司長なのかは不明)。

 

 

ユダはイエスを愛しています。それでいて、憎んでいるのです。この感情同士が紙一重であることは「愛憎」という熟語からもわかる通りなのですが、ユダがその狭間で揺れ動く様は美しくさえ感じます。性別を超えた心酔してしまうほどの愛というものはちょっとしたきっかけで殺してしまいたいと思うほどの憎しみへと姿を変えてしまうのです。

 

 

これは少し現代社会にはびこっている「メンヘラ」という種族の人間に似ていますね。自分の好きな人に対して嫉妬心を主とした感情から心に病を患い、純粋な愛情表現ができなくなってしまうような様は、このご時世ゴキブリの数ほど耳にします。決してユダがメンヘラだとかいう話ではないのですが、共通点としてこの「嫉妬」という感情を挙げたかったのです。

 

 

 

愛しても愛しても、愛されなければ満たされない

 

 

ユダは、イエスは決して自分を顧みてはくれなかったと独白します。慕い、愛していた存在のイエスはその愛をユダへなかなか返してはくれなかった。ユダは必死にイエスに献身するも、若い女に気移りしたり、虚勢を張ったりと、気高いはずのイエスがだんだんと卑しくみすぼらしく見えてしまい、絶望し、殺してしまおうとさえ思ってしまう。

 

果たして、もしもユダがイエスから愛されていたら、こうも簡単に憎しみに変わってしまっていたのでしょうか?正直、おそらくあの博愛を唱えるイエスがユダを全く持って愛していなかったのかと言われると、それは違うと思うのです。では、なぜユダはあそこまでイエスから愛を欲し、得られずに嫉妬や憎しみを抱いたのか。それは、ユダの愛や献身は度を超えており、それの対価としての愛は実際見込めるはずもないのに、自分が施しただけの愛を求めてしまっているからだと思うのです。

 

人は見返りを求めてしまう性質があります。「私がこれだけしたんだから、あなたもこれだけしてくれるだろう」と無意識に思ってしまうことは多々あるはずです。現代社会においても、もちろん言えることでしょう。ユダも「私が愛しただけ、イエスは愛してくれるだろう」という前提条件の上でイエスを見ていたわけです。なのに、愛を返すどころか、どんどんと自分の思ってたイエスとは異なるふるまいばかりが目についてしまう。そこでユダの愛は「嫉妬」心から歪み、”愛という憎悪”へと変化するのです。

 

 

 

裏切られたユダの”改心”

 

 

「変わり果ててしまったイエスなど見たくない」、そんな想いを抱きはじめるユダ。しかし、そんな矢先にあの「最後の晩餐」が開かれるのです。あの時、イエスは突然弟子たちの足を順番に洗っていったのですが、弟子たちは訳も分からず慌てふためきイエスにそんなことをやめるようにいう者もいました。これをユダは「イエスは弱っている、弟子にさえ縋ろうとしている」と感じ、それを哀れに思って裏切ろうとしたことを思い直しイエスに忠誠を誓おうとするのです。しかしその直後のイエスの一言で、ユダは我に返ります。

 

「みんなが潔ければいいのだが」

(駈込み訴え/太宰治

 

イエスはわかっていたのです。ユダが自分を裏切ろうとしていたことを。ユダは愛どころか疑念を持たれていたわけです。そこでユダは思い直します、殺してやろう、そして自分も死ぬのだ、と。

 

 

歪んだ愛の形

 

結局ユダは裏切りイエスを告発するわけですが、結末はさほど重要ではない気がします。やはり、対価となる愛への渇望、崇拝する存在への絶望、一度和らいだ憎しみの増幅…ユダがなぜイエスを告発するに至ったのかの壮絶な感情の揺れ動きが生々しく書かれているところがメインですし、その醜くも捉えられる愛の形を見事芸術として再表現しているのは太宰の天才であるがゆえに成せる業でしょう。

 

 

自分が愛していたままのあなたで、殺してしまいたい。畏怖さえ覚えるこの感情は、紙一重で美しくすら、思えてしまうのです。

 

2017年 月間MVP発表! ~1月編~

 

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たびたび野球を引き合いに出すブログで申し訳ありません。プロ野球の世界にはシーズン中に1か月間の成績をもとにその月のMVPを決める「月間MVP賞」というものがあります。シーズンを通して活躍できなかったとしても、短期間の活躍が表彰されるという賞なのです。ちなみにサッカーなどの競技でも取り入れられているのですが、今回はそれを音楽業界でもやってみようじゃないかという、ぶっちゃけ丸パクリ企画です。

 

色々な雑誌でも、「今月の特集」的な感じで月ごとに発売されたCDを紹介していくコーナーは必ずあると思うので、そういう雑誌見ている方はちょっと退屈かもしれませんごめんなさい(笑)。ただ、これはいつもの謳い文句ですが「あくまで個人的な意見」ですので、雑誌では全然取り上げられていなかったのがあった!なんてこともあるかもしれません。一応優越をつけてしまっている分、思い通りの結果ではないかもしれませんが、申し訳ありません。

 

ちなみに今回はORICON NEWSさん(http://www.oricon.co.jp/)の情報を参考にしています。ありがとうございます。こんなに一か月でCDが出てるなんて知らなかった…。

 

 

ということで、一応メインとしては「アルバム編」「シングル編」で分けていきたいと思います。ところで、今回この企画をやるにあたって流石に全部のCDを買うことはできないという当たり前の壁にぶつかったので、アルバムに関しては前評判や個人的な期待を含めて”オススメ”という形で紹介します。なので、これに関してはランキングとかではないです、ご了承ください。

 

シングルに関しては、動画サイトにあるものはすべて聞いてから決めます。先に言っておくと、このブログの趣旨および個人的な嗜好から、ロックバンドやインディーズなどを基軸として候補を決めているのでアイドル(たまにあるかも)や演歌、そして洋楽は含まれておりません(洋楽入れると数が膨大すぎるため)、あしからず。詳しい説明は後ほど。それでは、アルバム編から!

 

 

【アルバム編】

 

~今月の一枚~

 

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THE KIDS
Suchmos

 

発売日
2017年01月25日
発売元
SPACE SHOWER MUSIC

 

…今年に入ってインパクトが一番強かったのはやはりSuchmosだったんじゃないだろうか。前作「THE BAY」から約1年半の時を経て発表されたこのアルバムはオリコンで最高2位を記録。代表曲「STAY TUNE」がCM起用などで勢いよくバズりまくり、バンドの名前がじわじわと一般層にも染みわたってきたという、土壌が成熟してきたところでのアルバム投下は効果てきめんだったのだろう。音楽のジャンルという概念にとらわれず、確固たる地位を築き上げつつあるSuchmosは2017年の主役第一候補だ。

 

 

~ピックアップ7~

 

RegaRega

http://www.oricon.co.jp/prof/459545/products/1208480/1/

 

ONE OK ROCK 『Ambitions』

http://www.oricon.co.jp/prof/395502/products/1211540/1/

 

BRADIO 『FREEDOM』

http://www.oricon.co.jp/prof/598824/products/1207487/1/

 

Awesome City Club 『Awesome City Tracks 4』

http://www.oricon.co.jp/prof/643357/products/1212122/1/

 

SHANK 『Honesty』

http://www.oricon.co.jp/prof/431977/products/1211164/1/

 

Mrs.GREEN APPLE 『Mrs.GREEN APPLE

http://www.oricon.co.jp/prof/637558/products/1209139/1/

 

Omoinotake『so far』

http://www.oricon.co.jp/prof/687266/products/1208866/1/

 

 

総評…ここに挙げたもの以外でも、多くの人気ミュージシャンが1月にはアルバムをリリースしている。ブルエンやくるりART-SCHOOLなども軒を連ねた1月であったが話題度で言うとやはりワンオクが少し抜きんでているか。先日書いたブログでも取り上げた一連の騒動に加え、方向転換とも捉えられる楽曲が収録されているのも注目の要因だ。そのほかは、今のシーンを彩る急上昇バンドが印象的だ。セルフタイトルを発表したミセス、そのファンキーなサウンドで人気爆上げ中のBRADIO、久しぶりのアルバムリリースとなるメロコアの雄SHANKなどなど。そして、あえてその中でピックアップしたのが最後に挙げたOmoinotakeである。島根県発のピアノトリオの1stフルアルバムが遂にリリース。代表曲「Hit It Up」はその美しいメロと踊りだしてしまいそうなテンポが最高に心地よい。次世代に風穴を開けてくれるに違いないバンドなのでぜひチェックしてほしい。

 

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【シングル編】

 

選定基準…一か月のうちにリリースされたシングル作品の中から、まずは”MVP候補として10の作品を選びます。そして、その中から優秀作品を3つとMVPを1つ決めたいと思います!ちなみに、時として特別賞や優秀作品が増えることもありますが、あしからず(笑)。

 

 

~特別賞”ニューカマー枠”~

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WIDE AWAKE EP 
FIVE NEW OLD

 

発売日
2017年01月11日
発売元
TWILIGHT RECORDS

 

…選定しているときに、一番頭を悩ませたバンド。優秀作品の3つに入れるかどうか迷った挙句、紹介できないのが勿体なすぎるので特別枠を作らざるを得なかった。日本人離れした発音に加えてオシャレ感全開のサウンド。日本のバンドとは思えないような曲を聴いている感覚になった。とはいえ、彼らの音楽の根底にあるのは80年代の洋楽ポップス。それでいてあくまで日本風にテイストしなおさない辺りが、こだわりの強さなのだろうか。ここに、もっと印象的なリフやサビが付くとぐんぐん知名度が上がりそう。

 

 

 

~優秀作品~

 

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ヒカリノアトリエ

Mr.Children

 

発売日
2017年01月11日
発売元
トイズファクトリー

 

…邦楽界を長い間支え続けながらも、第一線で活躍し続けるスーパーバンド、ミスチルNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」の主題歌として人気を集めるこの曲は、国民的になじみ深い”これぞミスチル”といわんばかりの優しさと暖かさに溢れた楽曲になっている。「今日を信じて、これからも生き続けていこう」という前向きなメッセージが詰まった、ポップスの王道ともいうべき一曲がリードトラックとなっている。何も気にせず、安心して聴ける一枚。

 

 

 

 

 

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Dead End in Tokyo
MAN WITH A MISSION

 

発売日
2017年01月25日
発売元
ソニー・ミュージックレコーズ

 

 

…地上波の音楽番組への多数出演や、海外でのコンサートも好評と着実に知名度を世界レベルで上昇させているケモノ系ロックバンド、マンウィズのシングルはやっぱりストレートにかっこよかった。最近日本のエモ・ハードコア系バンドが海外の同系統のバンドに似せてきており、日本独特の雰囲気が失われつつある実態があると思うのだが、マンウィズはそんな流れの中でも海外っぽさと日本っぽさをしっかりミックスしている方だと感じた。プロデューサーにはあのFall Out Boyのギター・ボーカルであるパトリックを招き入れているため、その雰囲気はシングルの収録曲の中にもしっかり表れているし、今までのマンウィズならではの新しすぎないエモ・ロックが前面に出ている作品だ。「究極の生命体」は進化を止めることなく突き進んでいるのがよくわかる。

 

 

 

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美しい日/全部
SUPER BEAVER

 

発売日
2017年01月25日
発売元
[NOiD]

 

 

歌詞に惹かれてバンドを好きになる、というきっかけはこのバンドに関してよく耳にするかもしれない。人生を力強く応援してくれる「美しい日」と人生とは何かを教えてくれる「全部」の両A面となるシングル。バンドサウンドも小細工なしの耳にスッと入りやすい音になっていて、それが下地にあるからこそ歌詞が入ってきやすいのかもしれない。それでいて、しっかりとサビでは強い高揚感を味合わせてくれるという充実感…ライブバンドとしても高い評価を受けているのがうなずける。フロントマンの渋谷はかっこつけてるようでかっこつけていない感じや独特のワードセンス、シンプルかつ心に響くリリックが若者にウケているようで、憧れのバンドマン像として確立しつつある存在だ。シングルとしてもそうだが、バンドとしても成長するSUPER BEAVERに期待大。

 

 

 

~1月のMVP~

 

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グリーンボーイズ
グリーンボーイズ

 

発売日
2017年01月24日
発売元
エピックレコードジャパン

 

 

…ついにお前も世間の流行に負けたか、という指摘をいただくかもしれないが、全くそういう観点は度外視したうえで、MVPにさせていただいた。言わずもがな、映画「キセキ -あの日のソビト-」をきっかけに劇中にも存在する4人組ボーカルユニット(菅田将暉・横浜流星・成田凌・杉野遥亮)がそのまま実世界でもCDデビューしたというのがグリーンボーイズのなりゆきだ。正直言ってイケメンしかいないわけで(個人的には成田凌推しです)、ルックス重視で歌はそうでもないんだろ?というのが私の初見での印象だった。じゃあPVあるなら見てみるかということで、上記の「声」を視聴したところクリビツテンギョウ。普通に好みの音楽だったので…(笑)。

 

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まだ映画は見てないのだが、予告見ただけでもこの音楽は映画にぴったりはまるんだろうなっていう確信みたいなものがある。メロディはあの天下のGReeeeNなだけあってやっぱり万人受けするし、聴き馴染みもあるからすぐに受け入れられる。そして、そこに役者陣の個性が上積みされていくわけだ。決して歌がバカ上手いわけではなく、どちらかというと少し未熟な面もあるのかもしれないが、本家では見られないような表現力がPVの雰囲気からも感じ取られる。個人的にGReeeeN自体を中学生以来あまり聴いていなかったので、懐かしさと新しさが相まってとても好印象だったのがこのグリーンボーイズだ。曲はもともと既存であったものがほとんどなわけだし、そういう意味での目新しさはないものの映画との相乗効果でぐっとこの楽曲たちの良さは引き出されている気がする。少しメジャーよりな選考となったが、今回のMVPはグリーンボーイズで決定である。

 

 

~1月 MVP候補

 

MAN WITH A MISSION 『Dead End in Tokyo』

KEYTALK 『ASTRO』

SUPER BEAVER 『美しい日/全部』

グリーンボーイズ 『グリーンボーイズ』

魔法少女になり隊 『革命のマスク』

go!go!vanillas 『おはようカルチャー』

LUCCI 『ふたりを綴れば』

Mr.Children 『ヒカリノアトリエ』

FIVE NEW OLD 『WIDE AWAKE EP』

バンドじゃないもん! 『YAKIMOCHI』

 

 

 

 

いかがでしたか?

 

まとめるのにだいぶ時間がかかりました。一か月だけでこの量は凄まじい…。とはいえ、知らないバンドのいい曲を知れたり、もともと知ってたバンドの新曲を聴けるいい機会になったし、なるとおもうのでぜひ活用していただけたらなと思います!あと、この選定に対するコメントなんかもあると嬉しいです !まあ賛否両論だとは思うんですけどね…、また2月にもやる予定なのでお楽しみに!

DIALUCKにひと聴き惚れした

 

 

ガールズバンドはそれぞれの時代において、一つのシーンを作り出す力を持っている。「ロック」といえば男臭いイメージがあるなかで、それをあえて女子がフロントで演奏するという奇抜さ、そして度胸。今でこそ数えきれないほどのガールズバンドがあるが、この流れは過去の先人たちの挑戦が土台になっているのだ。

 

それこそ少年ナイフとかの話をし始めてしまったら混乱してしまう人たちも続出してしまうので、比較的最近の話だとチャットモンチーなんかがやはりガールズバンドブームの火付け役だったのかなと私は思う。そこからどんどんと後続として今なお活躍するバンドが生まれていった。それこそ赤い公園ねごと、このブログでも取り上げた”女子高生の恋愛参考書”ことSHISHAMOなどなど。

 

 

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次世代ガールズバンドの台頭

 

さて、しかし新陳代謝の早いこの業界のことである。SHISHAMOもすっかり中堅バンド感が漂う感じに成長してきているわけで、それと同時に早くも新たなニューカマーたちも次々と登場してきているのだ。

 

その中でも頭角を現しつつあるのはやはりyonigeではないだろうか。大阪出身の二人組で、代表曲「アボカド」や「さよならアイデンティー」を中心にライブシーンやyoutubeでブレイク。最近では大型フェスにもたびたび出演しており、その注目度はガールズバンドの中では一線を画していると言えるだろう。

 

 

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ガールズバンドは、嫌な話だがやはり音楽だけでなく容姿も重視されてしまうわけで、その点ではこのyonigeのボーカル牛丸はハーフの美形ときてる。ちなみに俺はベースのごっきんも好きです。

 

音楽性としてはややこしくないストレートなロックのイメージが強く、わかりやすいしかつエモい。正面から真っ向勝負を挑むがごとく、まじりっけのないサウンドでガールズバンド界に衝撃を与えた。それゆえの若干のうすっぺらさも、これまたリアルでよさげ。

 

なおかつ歌詞が生々しい。どこかで「女版マイヘア」なんて揶揄を聞いた気がするが、なるほどなあと思ってしまった。実際この曲だって、「お前私と別れたお前幸せそうだなバーカ!!アボカドドーン!!」みたいな歌である。20代のちょっとひねくれた恋愛事情をうまく歌に乗せているし、それでいてこの世代独特の一筋縄ではいかないめんどくささを表現できている音楽がyonigeの強さのひとつだろう。

 

 

 

本題です。

 

さて、前置きが長くなったが本題である。先ほど紹介したyonigeは最初PVを見たときは「あー、またこういう感じか」くらいでそんなに注目してなかったのだが、ライブを見る機会があったり、いろんな場所で耳にすることが増えてきて改めて聞いてみたらカッコいいのを再認識したバンドで、言うなればジワジワと好きになったバンドである。

 

しかし、今回紹介するバンドの曲は初めて聴いた時に「あ、これ好きだわ」と即惚れしてしまったのだ。先日観に行ったライブハウスで転換中に流れていて、あわててスマホで検索して見つけたという、本当につい最近知ったバンドなのだがぜひ皆さんにも知っていただきたい。それがこちらである。

 

 

DIALUCK

 

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なぜ私がyonigeについて先ほど話したかというと、失礼な話だがDIALUCKの説明のために引き合いにした部分がある。このバンド、DIALUCKは大阪寝屋川出身の3ピースガールズバンド。yonigeも出身は大阪寝屋川。もともと3ピースだったことを考慮すると、共通項が多い2バンドになっている。

 

しかし、音楽性はだいぶ違っている。上記の曲「セーシュン」の始まりは、不思議で少し暗い印象を持つ。そして曲が進むにつれてアンニュイでありながらも激しさを内包するギターロックへと変貌していく。ラスサビに向かっていくとともにこの曲は少しずつ形を変えていくような気がしたのだ。

 

サウンド的にはシンプルなロックなのだが、物憂げなアルペジオと自由なワードセンスで書かれた歌詞、そして私が聞き惚れた大きな一因でもあるボーカルharuの歌声が、確実に他のガールズバンドと違いを打ち出している。気だるそうに歌っているのだが、それでいてしっかり伝えたいことが伝わってくるあたりは、彼らの才能なのかもしれない。

 

 

他にはない「暗い」ロック

 

 

それこそSHISHAMOやyonigeなんかはサウンド的にも歌詞的にもどこかにポップな一面が顔をのぞかせている。ガールズバンドは個人的に明るいイメージが強くて、そのなかで最初にyonigeを見たときなんかは少し陰鬱かなと思ったのだが、DIALUCKを聴いてしまうとyonigeすら明るく見えてしまうほどだ。

 

DIALUCKが飛びぬけて暗いわけではないのだが、他のガールズバンドにはない”闇”があって、それがロックにしっかりと結びつけられている。彼女たちならではの”闇”は、聴いていてどこか親近感を覚えるというか、寄り添ってくれるというか。きれいごとだけじゃ人生は片付かないように、少し憂いがあるくらいが音楽もちょうどいいのかもしれない。

 

それにしても、なぜガールズバンドなのに根底にあるのこのような物憂げなサウンドなのか。インタビューで、DIALUCKを率いるギター・ボーカルのharuは自分の書く曲に対してのこだわりを語っていた。

 

 

ライヴ・ハウスで働いてたんですけど、「うぉー!イェーイ!」「手あげて!手あげるまでオレら帰らんで!」みたいな明るいバンドを見てるのが居心地が悪くて嫌だったんです。それはそれでいいと思いますけど、私はそれよりも絶望的に暗い方が居心地がよかった。

 

(haru/DIALUCK Vo.&Gt. http://ototoy.jp/feature/20161115123)

 

 

 

インディーズバンドのライブをよく見ていて、なおかつ同じことを思っていた人間としては「なるほど」の言葉しかないです。(笑)

 

 

 

今後に期待大!

 

私が大大大プッシュするこのDIALUCKだが、なんと今一部界隈では少し話題になっているんだとか。その理由は、重力アクションアドベンチャーGRAVITY DAZE 2』(2017年1月19日発売)というゲームの主題歌に作詞と歌で参加したharuの歌声と曲が大好評を受けているのだ。惜しくもこの曲に関してはまだ発売などは予定されていないようだが、これを機に一気にDIALUCKの名も知れ渡ること間違いなしである。今度下北沢に来るみたいなので、ぜひ足を運んでみてほしい。私も絶賛検討中である(予定とご相談中)。

 

(2分45秒から曲が流れます!)

 

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