新・おんがくの時間

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気付いた時にはハマってる!?SAKANAMONの中毒性

 

「なんかこの曲(声)、ダサいなあ」

 

と、初めて聴いたバンドに対して思うことは誰しもあるだろう。大抵の人は、そこで聴くことをやめてしまうため、そのバンドには「ダサい」という烙印が押されて終わりになってしまう。

 

ただ、中には中毒性のある「ダサい」が存在するのも確かだ。今日連呼しているこの「ダサい」という単語は一見ネガティヴな意味に捉えられがちだが、実はポジティヴに考えることだってできる。

 

パンクロックがいい例だ。やってることは荒々しいけどどこかダサさが残る、でも人はそれに惹かれる。人間は、一周回るとそのダサさを愛してしまうのだ。

 

今回紹介するバンドを初めて聴いた僕の感想は、「なんか…ちょっとダサい」だった。声もなんだか無機質で、うーん、どうだろうか?このバンド。と思っていたのだが、いつの間にかリピートして聴いてしまっているうちに「あれ?かっこいいかも」と思うに至ったのである。

 

こんな失礼極まりないことを言ってるが、これは個人的な見解である。

周囲の音楽好きの友人からこのバンドを評してもらったところ、中毒性が高いバンドだと答えてくれた。気付いた時にはハマっている、やめられない止まらない。そんなバンドをご紹介しよう。

 

 

SAKANAMON

 

 

 

2008年に活動を開始したスリーピースロックバンド。ビジュアル的にもいまいちピンとこない、というかインパクトはないのだが彼らの作る音楽はまさに麻薬。僕らは一度ハマると抜け出せないSAKANAMONワールド」へと誘われる。

 

現在はメジャーデビューも果たしており、連続ドラマのオープニングテーマ曲を担当したり、ボーカルの藤森に関しては俳優としてもデビューを果たした。そんじょそこらのバンドとは一線を画す立ち位置を獲得している。

 

独特の言葉選び、そして熟練のバンドサウンド

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他のバンドと比べると、ボーカルの声は尖っていないし少しひ弱にすら感じるかもしれないが、そこがまた良くなってくるのは時間の問題である。

 

この二曲は初期の曲なのだが、この頃からベースとドラムのリズム隊のノリは一級品だと僕は思う。決して主張しすぎないが、存在感のあるBa森野とそれに呼応するかのように力強いビートを刻むDr木村の絡み合いが絶妙である。このブログでよく僕はベースを褒めるのだが、皆もっとベースを聴いてほしい。それくらいに、この楽器の重要性は高い。

 

そして、なんといってもこのバンドの魅力を語る上で欠かせないと思うのは、歌詞の独特な言い回しである。少し難解な言葉を並べているが、それが不思議にも口ずさみやすく、ノリやすい。藤森元生、策士である。

 

正解を来す脳内進行

最終選択が僕らを拵えてはぐるぐると

廻る血液や藉す来歴

さあ何と結びつく

 

(ミュージックプランクトン/SAKANAMON

 

この「藉(か)す」なんて漢字、変換するのにだいぶ時間かかりましたよ。ほんとに難しい言葉使い過ぎや!!(笑)

 

 

ストレートなバンドサウンドにも変化

 

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直近の楽曲では、今までのギター・ベース・ドラムのストレートでシンプルなバンド構成に加えて打ち込みなどの電子音を取り入れた試みを見せるなど、彼らは進化を続けている。何度も言うが、この曲もベースに注目である。

 

前の記事で、「一貫してスタイルを変えないバンドはかっこいい」なんて話をしたけれど、それはスタイルを変えていくバンドを批判しているわけではない。彼らSAKANAMONのように、自分たちの音楽のスパイスとして新しい試みを取り入れていくのは、音楽の歴史上当たり前になされてきたことであり、それは評価するべきである。…とまじめな話はこれくらいにしておこう(笑)

 

 

最後に

実は私事だが、SAKANAMONの森野さんとキムさんには以前お会いしたことがある、というのもSAKANAMONの始まりの地ともいえる大岡山peak1というライブハウスで、高校時代にライブをした際PAスタッフとしてお二人とお話ししているのだ。その時はまだ僕はSAKANAMONを知らなかったので、後々になって「あー!!あの時の!」となったのは言うまでもあるまい。

 

皆さん、出会いというのは貴重なものです。覚えておいて損はありませんよ。

何はともあれ、SAKANAMONの今後には目が離せない。

 


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