”ギターロック”で踊りたいなら、夜の本気ダンス
よくバンドが曲中に「踊れぇー!」って言うことありますよね。まあ、そういう時は四つ打ちの踊れるようなダンスビートの曲をやってるんですけど、まあそれがウケがいい。ライブ見に来る奴の半分は、もみくちゃにされたがってる。下手したら音楽を聴きに来てるんじゃなくてサークルを作りに来てる奴だっている。そういう奴らはクソくらえと思ってますが、それはまあ置いといて。
流行もあるだろうけど、四つ打ちのダンスミュージックが最近邦ロックのバンドにも多くなってきたと思います。んで、そういう時に大抵キーボやらシンセサイザーやらの電子音が入ってくる確率はかなり高い。POLYSICSとかテレフォンズを筆頭にそういう音楽がウケてきているし、今もそれは続いている。
ピコピコしてればなんとなく盛り上がる。EDMじゃねえか。俺はギターをギュインギュイン鳴らしてるバンドが好きだし、オーソドックスなギター・ベース・ドラム・ボーカルだけの真っ向勝負なサウンドで踊りたいんだよ!というなんともわがままで鬱陶しい俺みたいな人もいると思うんです。キーボードがいるバンドが嫌いとかじゃなくて、そういうバンドが多くて目新しさを感じないなというのが正直な感想。
でもね、いるんですよ。キーボードやシンセサイザーに頼らず、”ギターロック”でライブキッズをも躍らせるバンドが、最近の邦ロックにもちゃんといるんです。それがこちら!
夜の本気ダンス
見た目は全然普通。パリピには見えない。特徴もそこまでない。強いて言うなら、眼鏡をかけているギターボーカルの米田がIT企業のサラリーマンにしか見えないことくらい。手足長いし、ライブだとめっちゃくねくねしてる。俺がそれにハマってるのは秘密。
2008年に京都で結成され、幾度かのメンバーチェンジの後現在のメンバーに至る。最近ギタリストが新しくなったんだけど、サウンド的にそこまで変わってるかどうかあんまりわからない。でも、今のギタリストの西田はとてもギタープレイがガレージロック風で、俺の好みである。バースデイのヒライみたいないで立ちだし。カッコイイっす…、寡黙なギタリスト。
さて、私が彼らを知るきっかけになった楽曲はこの「WHERE?」だったわけです。まあ今とメンバーは違うけど、この癖になる感じはたまらなかった。なんというか、あっという間に聴き終わっちゃうんだけど、もう完璧にその時には踊り疲れてる感じ。疾走感のあるダンスチューン。とにかく勢いがすさまじかった。
ここからメンバーチェンジを経たからなのかは知らないけど、段々と大人っぽい、曲によってはダークな印象を持つようなものも続々生み出します。ダークな感じって、一見重そうに思えるけど、彼らのスタンス「踊れなきゃロックじゃない」は変わってない。
テンポ的な勢いを減らしてもこのノリの良さ。やっぱり思わず体が動いてしまう彼らの音楽には正直太刀打ちできない。嫌でも踊らせてやる!!というような気迫さえ感じる、恐ろしいバンドだ。
遂にメジャーデビュー!
そんな彼らが最近メジャーデビューを果たした。12月7日にリリースされたシングルに収録されている新曲「Without you」は先ほども言ったように、なんともダークなダンスチューン。PVも全員かっこよくて、特にやっぱりギターの西田さん。弾き方がかっこいいよ~タバコが絶対似合う(笑)。
サビなんてもはやなんかの映画のテーマソングって言われてもいいくらいにメロディーが良い。それでいてやっぱり踊れるんだから、「夜の本気ダンス」はやめられない。