新・おんがくの時間

様々なジャンルの音楽にあーだこーだ言うブログ。

パンク小僧GREEN DAYの復活

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今の日本にはメロコアの文化が根付いており、メロコアバンドのみのフェスなんかも開催されるほどに人気は高い。メロコア、という定義は俺もいまいちよくわかってなくて、とりあえず今で言うとSHANKとかフォーリミとかそこらへんだと思ってくれればいい。

 

 

メロコアはパンクに分類されると俺は勝手に思っている。てか、多分そうだ。なぜなら、メロコアバンドがこぞって神格化しているのは他でもなくハイスタンダードだし、そのハイスタは当時のパンクの王道だったNOFXGREEN DAYを目標にバンドをやっていたからだ。

 

 

さて、現在20代後半から30代半ばくらいまでの方々の青春、ハイスタのルーツともいえるUSパンク、その中で未だに根強い人気を誇っているのがGREEN DAY…だと思ってたけど、案外今の中高生とかはそこまで知らないっぽい。数年前までは大体の人が名前くらいは知ってたもんだけど…知名度落ちてる?なんで?

 

んで、最近そのGREEN DAYが新曲のPVをyoutubeに公開した。アメリカン・イディオットしか知らないそこの君、とりあえず聞いてみてくれないか。

 

 

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純粋に、パンクど真ん中のめちゃくちゃカッコいい楽曲である。少し暗めな印象も受けるが、突き抜けるような疾走感あふれるリズムにポップなメロディは、40代半ばでも流石GREEN DAY、流石ビリージョーといったところか。年をとっても、マイクのゴリゴリのベースにトレのパワフルかつキレッキレのドラムは健在である。一度生で見たことあるけど、トレのドラムの出音はマジでやばい。言葉では表現できません(笑)。

 

 

え?トランプ批判の曲かって?…まあ、歌詞の意味を深読みしてもキリがないし、ライブでNO TRUMP!NO KKK!を言いまくってたこととかはとりあえず置いておこう。多分、このことについては俺もまとめきれない。ただ、このバンドは昔も今も、政治の体制に異を唱えてきたバンドであったことは伝えておこう(アメリカン・イディオットの際も、ブッシュ政権を痛烈に批判していた)。

 

 

しかし、ビリージョー自身はこのBang Bangを収録したニューアルバムではトランプ次期大統領についての曲はないとコメントしている。どちらかというとこの曲に関しては彼ら自身が再び立ち上がるという前向きなメッセージがあるように思われるが…。政治的な話はこのバンドにはつきものだが、とりあえず今回はいったんやめにしよう。

 

 

GREEN DAYが消えた2年

 

先ほど、今の中高生に数年前よりGREEN DAYが知られてないっぽい理由を個人的解釈で説明する。

 

これまでに通算7,500万枚以上のレコードセールスを誇りグラミー賞に5回輝いたロックスターだった彼らが活動を休止したのは2014年のことだった。2012年に立て続けに3枚のアルバムを出し、精力的な活動を見せたかと思った矢先だ。理由は公にアナウンスされたわけではないが、おそらく、ビリージョーの薬物乱用による体調の悪化による影響が大きいだろう。2012年にライブ中にステージで暴言を吐き、ギターを叩き壊した事件があった。それを境に彼はライブなども中止し、アルコールや薬物依存のリハビリを始めた…そして活動休止へと至ったと思われる。

 

 

 

私たちは流行に敏感だ、なんて話をよくしてるが、裏を返せば去ったものを追うことはほとんど無いのだ。GREEN DAYは何枚ものアルバムでの記録的なセールスをたたき出していたが、そんなモンスターバンドも所詮は海の向こうのバンド、なおかつ活動休止ともなると、固定ファン以外は注目しなくなるのが世の常だ。活動休止から、今回のニューアルバム発売までの約2年間、僕らはGREEN DAYを忘れかけていた。

 

 

いつまでもパンク最前線

 

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忘れかけていた私たちに、今回の新曲で彼らは思い出させてくれた。そう、アメリカン・イディオットのあのギターリフが海を越えて日本でも鳴り響いた時のように。彼らのパンクロックは2年の時を経て、華麗に復活を遂げた。ニューアルバム「Revolution Radio」は全米、全英で初登場1位を記録した。やはり、影響力はとてつもないものがある。タイムラグはあるだろうが、のちに日本でも話題になるだろう。

 

 

もちろん、パンクロックはメッセージ性に溢れた音楽だと思うけど、政治的な話や、ビリージョーの過去の薬物乱用騒動や、そんなことはいったん忘れて、彼らの音楽に体を揺らしてほしい。頭を空っぽにして一度暴れてほしい。それくらいにGREEN DAYは清々しいロックだ。高校の文化祭でなんも考えず暴れられるのがGREEN DAYだったんだ。

 

こうやって、この永遠のパンク小僧は新たなパンクロッカーを生み出していく原動力になるのである。まだ難しく考えなくてもいい、ただ純粋に、パワーアップして帰ってきた彼らの音楽を、ぜひ今聞いていただきたい。

 

 

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