劇中歌だけで全部かっさらった映画「ファイティング・テンプテーションズ」、知ってる?
どうも、お久しぶりです。ここのところ毎日更新してやろうと意気込んでたのですが、忙しさが祟ったのか体調を崩してしまいました。やっとこさ回復しつつあります。ということで、数日ぶりの更新なわけですが、今回はこれまた久々の映画にスポットライトを当ててみようと思います。
と言っても、このブログで扱う映画は基本的に音楽が気に入ったものなんですが(「ミュージアム」に関しては特別ということで…)、今回もその類の映画です。日本では知名度が低い映画だとは思いますが、それだけにぜひ知っていただきたい映画なのです。それがこちら!
ファイティング・テンプテーションズ
画像の時点でバレてるんですが、実はこの映画には世界が誇るディーヴァ(歌姫)、ビヨンセが出演しています。このコメディ映画でバナナで滑って頭をコンクリに強打してても笑ってるような黒人男性とのダブル主演です。ちなみにもう片方の主演のキューバ・グッディング・ジュニアは1996年にアカデミー助演男優賞を受賞している凄い俳優さんです。変なこと言って本当にすいません。
あらすじ
さて、この映画の簡単なあらすじを説明しましょう。舞台はアメリカ、ジョージア州。主人公のダリン(キューバ・グッディング・ジュニア)は親族の遺産を相続するために故郷へ戻るのですが、遺産相続の条件がなんと「聖歌隊を率いてゴスペル大会で優勝する」。そんなもんやるか!と諦めてニューヨークへ戻る途中にクラブで出会ったリリー(ビヨンセ)の歌にほれ込み、聖歌隊にスカウト。見事に拒否されるも、火が付いたダリンは聖歌隊を結成し、大会へ向けて練習に励みます。そして、周囲の熱意に負けたリリーも加入して…とまあこんな感じですね。
ストーリーはざっとこんなものです。多分見たことある方なら思ったかもしれませんし、この文面だけ見ても思う方がいるかもしれません。何度か見ている私ははっきり言えます。ストーリーがおもしろくない。別にそこまでの紆余曲折もないし、キャラクターもぱっとしないし、正直序盤はマジで忍耐の時間です。
ここまでこき下ろしておいて、なぜ私はこの映画を「何回か」見ているのか。その理由はズバリ、劇中の音楽がすべてを占めています。
全員歌がアホみたいに上手い
ダブル主演の二人を筆頭に黒人の俳優が多いのですが、特にこの三人は圧倒的に上手い。こんなん幼少期に見せられたら音楽への道に目覚めてまうわ。多分マジな話、なんでもない街のはずれの理容室にもこういう人材が埋もれてるんだろうから、アメリカって凄いよね。っていう話です。(笑)
さらにこの映画ではラッパーも登場しちゃう。ゴスペルなのにラップ!?と思いますがご安心を、曲の中では出てこないです(笑)。でも、何気ない一コマにもこういった音楽的一工夫がなされてるのは個人的にすごい好きです。ラップが始まってから黒人のおじちゃんたちが「やるやん」みたいな顔してるのとかめっちゃ好き。
あえてビヨンセ主体じゃない
この映画のコンセプトはゴスペル。合唱とはいえ、やはりメインボーカル的存在はつきものですが、大物歌手のビヨンセを差し置いて他の俳優たちがメインとして活躍している歌がこの映画では多く見られます。確かにビヨンセは映画内でとても重要な役回りではありますが、決して彼女のワンマン映画ではなく、むしろみんなが主役の映画と言った方が正しいでしょう。
先ほどキャラクターがパッとしないと言いましたが、歌を聴いているうちに「この人の声好きだわー」とかそういうのがいっぱい出てきて止まらなくなってくるのです。後半の歌ラッシュが始まると、先ほどまでのつまらなさは何だったんだと言わんばかりの巻き返しが待ってますよ。
ラスト曲で感動、「He Still Loves Me」
映画の終盤、ゴスペル大会で披露したこの楽曲は最後にふさわしくビヨンセが大活躍の曲です。とはいえ、しっとりとした序盤からラストにかけての盛り上がりと迫力はまさに圧巻の二文字。これを映画館のサラウンドで聴いてみたかった…!
一人一人が素晴らしい歌唱力を持ち、しかもそれを殺しあうことなく美しいハーモニーを生み出す、この曲を聞けただけでこの映画を見た価値があるというもんです。いや、マジで。結局、最後にフロントにいるメンバーはほぼ黒人なんですが、やっぱり黒人すげえよ。歌で心動かせちゃうもんな、この人たち。
いかがでしたか?
冒頭で言った通り、この映画まじでストーリーは全然面白くありません。でも、この映画の流れで音楽を聴いていくと、最終的には「見て良かった」と思う謎の映画です。じゃあサントラ買えばいいじゃん、という声もあると思いますが、個人的には歌っているときの楽しそうな演者の顔を見るのがとても好きなので、映画を見ることをお勧めします。ぜひ、皆さんも一度見てみてくださいね!!それでは。