新・おんがくの時間

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最初に見るならこれだ!私的ラーメンズのおすすめコント5選

 

 

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2017年1月1日、ラーメンズという私が愛してやまないお笑いコンビから突然お年玉が届いた。様々なwebメディアでも取り上げられたが、ラーメンズ小林賢太郎が自身の公式サイトを元旦に更新したのだ。その内容は…

 

 

さてさて、ラーメンズ全17公演のうち、100本のコントが映像ソフト化されているのですが、本日2017年1月1日、全部YouTubeにアップしました。


なお、これによる広告収入は、日本赤十字社を通じ、各地での災害の復興に役立てていただきます。

 

(引用元:http://kentarokobayashi.net/message

 

 

これに関しては流石の私も狂喜乱舞したものである。まず、ラーメンズとして公式にアナウンスがあっただけでも嬉しいものだ。昨年放送された「小林賢太郎テレビ8」において7年ぶりにラーメンズの二人が共演したわけで、ラーメンズは解散したり活動休止したりしてるわけではないが、二人が揃って活動しているのを見るのが近年はほとんどなかったコンビだった。

 

私は友人に勧められ見事にドハマりしたクチなのだが、恐らくそれがなかったらなかなかこのラーメンズというコンビを知るきっかけには出会えないのではないかと思う。確かに一部のファンたちによるカルト的な人気はあるのだが、テレビ出演もほぼないし、ラーメンズとして揃うことがあまりない以上、コンビ名が公の場で語られること自体少なすぎる。ということは、この記事を見ても「ラーメンズ?なんか聴いたことあるけど、知らないなあ」というような方々が多いのかもしれない。

 

ということで、簡単にラーメンズというコンビについておさらいしつつ、今回公開された100本のコントの中から選りすぐりの(私の嗜好も入っているが)ものをいくつか紹介したいと思う。ちなみに、今回の記事はまじで音楽の話は無い

 

 

ラーメンズとは

 

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ラーメンズは、1996年に片桐仁(画像左)と小林賢太郎(画像右)によって結成されたお笑いコンビである。多摩美術大学の学生だった二人がコンビを組み、1999年にNHK爆笑オンエアバトルでブレイクを果たす。とはいえ、彼らの主戦場はテレビではなく舞台である。1998年から行う単独公演のチケットはとてつもない争奪戦になるほどの人気ぶりだ。ちなみに、第17回公演の「TOWER」(2009年)以降は単独公演は行われていない。

 

彼らのコントは最近よくテレビで見るような数分の尺ではなく、基本的に10分はゆうに超えるものが多い。一般的な感覚で言えば少し短めのお芝居を見ているようなものだ。ラーメンズにはもはやボケとツッコミという概念はあまり関係がなく、しばしば「お笑いと演劇の中間」というジャンルとして捉えられる。彼ら自身も爆笑だけを求めているわけではないようだ。

 

現在は個人での活動が主であり、片桐は彫刻や陶芸に加えて役者としてドラマに出ることもしばしば。小林は漫画やエッセイを副業にしており、今なお舞台での活動も積極的に行っている。

 

コントの完成度や独特の雰囲気に虜にされた業界人も多く、芸人がリスペクトする芸人であることは確かであろう。一方で、昨今の「エンタの神様」や「爆笑レッドカーペット」などの短いネタ番組を見て育ってきた私たちには少し長すぎて見る気が起きないという結論に至ってしまう人も多い。ただ、ラーメンズのコントを最後まで見終わった後に満足感を得られる可能性は極めて高いと思われる。作りこまれたコントを個性あふれる二人の演者が演じているのだから、クオリティも自ずと高くなるわけである。

 

 

ラーメンズ おすすめコント集

 

それではここからは私がお勧めするラーメンズのコントをご紹介しようと思う。ぜひ、ラーメンズ入門として活用していただきたい。

 

 

日本語学校アメリカン(公演「椿」より)

 

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これは完全に勢いで持っていっている。コバケンの勢いが特に凄い。大人から子供まで楽しめるコントだろうなあ。とりあえず意味わからなくても「田中角栄」で笑ってしまう。こういう言葉遊びみたいなのが本当にラーメンズは得意。ちなみに最後のラップはまじで才能がやばい(語彙力皆無)。国木田独歩独歩独歩ォ!!!

 

 

 

 

怪傑ギリジン(公演「CHERRY BLOSSOM FRONT 345」より)

 

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打って変わって、片桐仁がメインのコント。コバケンはもはや最初以外言葉すら発しない(たまに笑っちゃってるのがまた面白い)。竹馬を操るギリジンの独り舞台のようなものである。音楽に乗せて歌を歌うのが主軸だが、小気味良いリズムの中に突然「はいギリギリテレフォン!」は反則…早く言ってよね~。ちなみに、このシリーズはいくつかあるので、良かったら見てみてください。このキャラは下手するとハマって抜け出せません。

 

 

イモムシ(公演「ALICE」より)

 

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ラーメンズのコントではほとんど小道具は使われずセットも簡素なのだが、このイモムシの小道具は必要不可欠なものである。というか、コバケンは女役も上手い。演技上手すぎてマジで怖い。女の人が演じる女役よりももしかしたら男性から見た客観的女性像が入ってるから男の私には共感しやすいかもしれないくらい。それに加え、素敵なハッピーエンドでコントは幕を閉じます。意外と、ラーメンズのコントの中では珍しい、のかも?

 

 

器用で不器用な男と不器用で器用な男の話(公演「鯨」より)

 

 

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個人的にとても好きなコント。というか、作品。社会的には成功を収めているけど、人間的にどこか欠如しているコバケンと、夢を追いかけるが上手く行かない片桐。次第にコントが進むにつれて、私は”笑う”というスタンスでこのコントを見れなくなっていた。それは、お笑い芸人としての評価としてはどうなのかと思うが、ラーメンズとして考えた時、逆に賛辞を贈りたいという意味の表現であると思ってほしい。

 

根底にはもちろんお笑いの要素がある。だが、彼らの迫真の演技にはどこか切なさが漂う。本当だったらウザイと感じてしまうようなコバケンの役柄も、コバケンだからこそどことなく愛せてしまう。そして、そんな彼は不器用ながらもとても純粋なのだ。

 

お金はあるよ マンションも買ったよ でもね 何一つ面白い事なんて無かった

 

小林賢太郎

(引用:”器用で不器用な男と不器用で器用な男の話”より)

 

最後のコバケンの独白のシーンで私は泣きそうになってしまう。片桐の表情もとってもイイ。観客の笑い声が少し邪魔に思えるほどにこのシーンは見入ってしまう。「やめろよ」の声色が変わるところで少し鳥肌が立つ。…見終わってみて、改めてタイトルを読み返すと、思わずため息をついてしまう。初見では、器用で不器用?不器用で器用?どういうこっちゃ?っていう感じだったんですけどね、いやはや…やられた。

 

長ったらしく書いてしまいましたが、それだけこのコントは私の中で思い出に残る作品です。

 

 

採集(公演「ATOM」より)

 

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最後に、結構長尺の動画を持ってきてしまいました。私が衝撃を受けたラーメンズの作品です。これに関しては何度も見返してしまいました。というかそれを推奨する作品です。

 

ラーメンズのコントの中でも屈指の怪奇?ホラー?コントです。別にお化けが出てくるわけではありません。しかも、このコントの中で最後のシーン以外で怖いシーンはほぼありません。じわじわと、意味が分かるにつれて鳥肌が立っていくような、そんな印象です。伏線を次々と回収していくので、見終わってからもう一度最初から見てみると「あ、なるほど…」となりながらも改めてこのコントの完成度とストーリーの怖さがわかると思います。

 

なんにせよ、このコントのストーリーはリアリティがあるんです。しかも、”妙に”。片桐の役柄はおそらく単純に見たらキチガイに見えるんですが、昨今のニュースなんか見てると、こういう人普通にいるんですよね。ていうか、あなたの周りにもいるんじゃないですか?何かに没頭している人間って、必ずしも良い方向に向かっていくとは限らないですよね、このジャックのように。そこがまた、背筋がぞっとするような事実なんですけどね。

 

ストーリーが進むにつれての空気感の変化、どんでん返しには息をのんでしまうことでしょう。もはやこれはお笑いコンビのコントという域にとどめるのは惜しいな、と私は思います。

 

 

どうでしたか?

 

以上5つのオススメ作品を紹介させていただきました。ラーメンズのコントはどれも少し長めですが、見始めたら止まらなくなってしまうのが特徴です。

 

本当はもっとふざけた感じのコントも載せようかなと思ったんですが、どうしても後半2つのコントを紹介したくて、そしたら紹介分が長くなってしまってこんなことに(笑)。「モーフィング」や「条例」、「不思議の国のニポン」などは若者受けがいいかもしれないなと思ったのでよかったら調べて見てみてほしいですね。

 

…というか、私と同じような感性の人だったら、これをきっかけに100本全部見てしまうかも、しれません。そうしたら、私とラーメンズについて熱く語り合いましょう!それでは。