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新・おんがくの時間

様々なジャンルの音楽にあーだこーだ言うブログ。

わかったよ、Suchmos聴いてなかった俺が悪かったよ

 

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2016年にアンダーグラウンドから一気にのし上がってきた代表格と言えば、やはりSuchmosだろう。彼らは若者に限らず、30代や40代、もはやそれ以上の世代すらも虜にしたバンドである。昨年の暮れにカウントダウンジャパンに足を運んだ際、私も一度は彼らのライブを見てみたいと思っていたので、SuchmosのいるASTRO ARENAに向かおうとしたのだが、そこにはすでに長蛇の列が。凄まじい混雑は、入場規制が原因だった。スタッフ曰く、このままではライブが終わるまで入れない可能性もある、とのことだった。ここで私は、彼らの人気を肌で感じたわけである。

 

 

ここから個人的な話になるが、私はSuchmosをあまりちゃんと聞いたことがなかった。私はたまに”聴かず嫌い”をする癖がある。もちろん音楽雑誌などをよく読んでいるし、Suchmosの存在は当たり前に知っていたし、SNSなどでよくリツイートで情報が回ってくることからも人気の高さは感づいてはいた。だが、どうも風貌が好きになれなかった。だってちょっと…クラブとかにいそうじゃん。スケボー持って電車乗ってきそうじゃん。なんかそういう短絡的な、どうでもいい理由でSuchmosに近づくことのないまま2016年を終えてしまったのだ。

 

 

どうしても気になるから聴いてみた

 

年が明けて、やはり相変わらずメディアやSNSはSuchmosをプッシュしている。ここまで言われてると、流石に気になってきてしまう。なんか、予想として結構電子音がっつりのイケイケパーティ音楽なんだろうなと思っていたわけで、notパリピの私としては果たしてそのノリについていけるのか心配だったのだ。あと、何度も言うけど見た目がちょっとチャラい。なんか取っつきにくそう(言いたい放題である)。

 

とはいえ、こんな音楽に関するブログを書いているのに彼らの代表曲「STAY TUNE」すら知らなかったら、音楽の話題を書くものとして風上にも置けないのは心に刺さるほどに自覚している。ええい、もう聴くしかない!私はついにyoutubeでSuchmosを初めてじっくり聴いてみることにしたのである。

 

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な、なんだよ…カッコいいじゃん…

 

ホントに過去の自分を叱りたい。何でなんとなくでSuchmos敬遠してたんだよ!めちゃくちゃノレるやつじゃねーか!チャラいとかなんだよ!そこまでチャラくねーよ!俺が陰キャすぎるだけだろふざけんな!

 

…まあ、いったん落ち着こう。何はともあれ、知るのはとても遅くなってしまったがSuchmosにはファーストコンタクトでガツンとやられてしまった。売れる理由も、CMソングに抜擢される理由も何となくわかったような気がする。とりあえず私が聴く前に勝手に想像していたSuchmos像とはかなりかけ離れた音楽がそこにはあったのだ。ただオシャレなだけじゃない、彼らの良さはもっと他にあると思う。

 

 

”和製Jamiroquai"は半分正解で半分間違い?

 

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Suchmosはよくメディアなどで”和製Jamiroquai"と形容されることが多い。このJamiroquaiとは、イギリス出身の世界で3500万枚以上のセールスを誇り、アシッドジャズというジャンルを広めた、あまりにも有名なバンドである。ちなみによく勘違いする人がいるが、Jamiroquaiは個人の名前ではなく、バンド名である。ボーカルはジェイソン・ケイだ。

 

聴いてみればわかる通り、確かに似通っている点はあるのかもしれない。いずれもソウルなどのブラックミュージックが含まれているような印象を受けるし、ダンスチューンとして磨き上げられている。ボーカルの雰囲気も似てるっちゃあ似ている。ただ、果たしてめちゃくちゃ似てるのかと言われるとそこは少し異議を唱えたい。個人的な見解としてはJamiroquaiは「完全体」だが、Suchmosに関しては良い意味で粗さが残っている。

 

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Jamiroquaiは、楽曲に様々なジャンルの音楽の要素を詰め込んではいるが、全体として見ればそれは「Jamiroquai」というジャンルになってしまっているほどに完成度が高い。他の追随を許さないレベルだ。その点で、Suchmosは似て非なるものだと言える。

 

Suchmosにも彼ららしさはもちろん存在する。彼らのほうがJamiroquaiよりもヒップホップやファンク、ソウルの要素が強く混ざり合っている決して綺麗に丸く収まりすぎないサウンドを持つ上にバンドサウンドが生々しいのだ。最初に抱いていた印象で「電子音ががっつり~」ということを書いたが、聴いてみると全くそんなことは無い。DJやキーボードもしっかり存在感はあるのだが、ギターやドラムのサウンドからロックの要素を感じ取ることができる。決して電子音だけでただ躍らせようというような単純な戦略ではない。

 

また、彼らの楽曲には所々に日本らしさも散りばめられている。ボーカルYONCEの歌声、歌い方もまた、独特だが日本人離れしているというわけでもない。最近話題にあげたが、フリースタイルダンジョンなどの風潮を意識させるようなノリもうかがえる。そういう意味では親しみやすいオシャレなブラックミュージック、というようなイメージを持てる。

 

 

2017年、さらにブレイクの予感

 

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Suchmosはすでに今年の1月25日に 2nd ALBUM 『THE KIDS』をリリースすることが決定している。先日リードトラックとして「A.G.I.T」のMVがyoutubeに公開された。早速聞いてみたが、この曲決して他の曲と比べてキャッチーとは思えない。しかし、カッティングが心地よくスリムな前半から、後半にかけてサイケ感あふれる壮大な世界観をバンド全体で作り上げていくこの構成はたまらなくカッコいい。聴いている我々を置き去りにするかの如く、彼らは音楽をかき鳴らす。これをリードトラックに据えていることに、Suchmosの挑戦心がうかがえる。

 

おそらく、この曲でも彼らの目測通りリードトラックとして世界に勝負できるだろう。日本からまたもや、とんでもない逸材が育ってきているではないか。ちゃんとこれからは、私もSuchmosから今度こそ目を離さない、いや離せない。